「バンコクからチェンマイに行ったみたいけど、国内だったら鉄道もあるよね。バンコクからチェンマイの鉄道ってどんな感じなんだー??」
こんな方へ向けて、そして旅の記録として、バンコクからチェンマイへの鉄道旅の魅力から、具体的な方法、疑問、そして実際に鉄道移動をした感想やメモを書いていきます。
飛行機やバスでの移動も検討されている方は、この記事を読めば、鉄道の魅力がきっと分かる。あなたの旅の計画の参考情報として、役立てば嬉しいです。
バンコクからチェンマイへ鉄道で行く旅
バンコクからチェンマイへ鉄道で行くのは、とてもシンプル。
バンコクのフアランポーン駅からチェンマイ駅まで直通列車があり、一本でかんたんに行くことができます。
鉄道移動は14時間もかかるが面白い・料金は安い
バンコクからチェンマイへ鉄道で移動すると、14時間くらいかかります。飛行機だと1時間と少しなので、相当な時間ですね。
しかし、14時間かかるものの、とても面白く濃い時間を過ごせるのが鉄道旅です。しかも、料金も安い(一番高い寝台でも821THB=3200円程度)ので、お財布にも優しい。
夜間だと寝台列車に乗車できる
チェンマイ行きの列車はバンコクから何本も出ていますが、夜行列車を選ぶことで、寝台列車に乗車できます。これがまず1つ目の面白さ。
飛行機で1時間半で行ける場所を、わざわざ夜間に時間をかけて移動する、ということだけで面白いですし、外国の寝台列車で寝ながら移動する非日常的な体験も最高に面白い。
車窓から見える景色や列車の乗務員の様子、古い車両の雰囲気など、様々な部分に刺激的な発見があり、またちょっとした癒やしがありました。
バンコクからチェンマイへ鉄道で行く人は意外と多い(鉄道旅の理由)
LCCが台頭して格安で空を飛び回れるこの時代でも、バンコクからチェンマイへ鉄道で行く人は意外と多いです。
僕がタイで出会った外国人でチェンマイへ行った人は4人いて、そのうち3人が鉄道旅をしていました。それで自分もバンコクからチェンマイへ鉄道で移動しました(帰りは航空便)。
実際に乗ってみると、チェンマイへ鉄道で向かう外国人はかなり多いようで、チェンマイ駅で列車を降りると半分くらいは外国人だった気がします。
鉄道はたしかにマイナーな移動手段ですが、一方で利用する人も一定数います。そして外国人も多く乗っていました。
バンコクからチェンマイへ寝台列車で行ってみた【旅行記】
ここから僕のバンコクからチェンマイへの鉄道旅の記録、そう旅行記となります。細かい部分まで、気づいたことや思ったことをまとめました。
「私は自分の目で見たい」「ネタバレするなよ」と思う方は、飛ばしてください。(ここから飛べます)
今回の僕のスケジュールは次のとおりでした。
時刻 | 場所 | 内容 |
---|---|---|
20時頃 | MRTアソーク駅からMRTフアランポーン駅へ移動 | 〜20時頃までTerminal21のフードコートで大食いしていました。 |
22時00分 | フアランポーン駅出発 | フアランポーン駅でTrain 51に乗り込む |
翌日12時10分 | チェンマイ駅到着 | ここからは旧市街まで4kmほど歩きました。 |
フアランポーン駅で寝台列車に乗り込む
乗ったのはバンコクのフアランポーン駅22時発、チェンマイ行きTrain 51です。
1時間以上前に着きましたが、すでに列車は到着していました。でも、誰も乗っていない。清掃や給水、寝台のセットアップを待っているようでした。
出発1時間ほど前の21時になると、乗り込むことができました。すでに寝台は完全にセットアップされ、完全な寝台列車ですねー。
各席にコンセントがあったため、気兼ねなくスマホの充電もできます。素晴らしい。
22時フアランポーン駅出発
22時になると、列車が動き出して、フアランポーン駅を出発。いよいよチェンマイへの鉄道旅が始まります。遅れることなく、定刻通りに出発しました。
かなり線路が悪く、キイキイ音やガタガタという振動がずっとしていました。バンコクを走っている間は、夜間に線路を歩く人を轢かないためか、列車はのろのろと走ります。
途中駅でも人が乗ってくる・車内販売もやってくる
チェンマイ行きTrain 51は、途中駅でも停止します。もちろん途中駅からのチケットも売られていて、途中駅からも人が次々と乗り込んできます。
特に、バンコクでは次期の中央駅であるバンスー中央駅(Bang Sue Junction)でかなり人が乗り込んできました。
途中駅にはせいぜい5分程度しか止まらないので、外国人が乗るなら始発駅からが楽そう。
また遅い時間にも関わらず、おばちゃんたちが乗ってきて、車内販売をしていました。
ひたすら眠る
僕は出発1時間後の11時くらいから翌朝7時くらいまでひたすら眠りました。振動や騒音がひどいのでなかなか寝付けませんでしたが、気づいたら眠っていました。
途中で2回くらい目が覚めたものの、これまた気づいたら朝になっていました。
車内販売の声で起きる・朝食を購入
朝7時くらい、なにか声がするなあと思って目が覚めます。「ガパオ!ガパオ!」という声が聞こえてきたので、カーテンをあけて通路をのぞくと、ガパオや焼き鳥?を売っていました。
自分はガパオを購入。よくある30バーツのガパオでした。しかし、これがタイで食べた一番美味しいガパオになりました。
味が整っており、肉も辛すぎず辛くなさすぎず、ちょうどいい辛さでとてもおいしくいただけました。ガチでおすすめ。
ちなみに、車内販売のおじさんは価格をタイ語で言ってきましたが、数字くらいは覚えていたので助かりました。英語で話しかけても同じ価格で売ってくれるのでしょうか。
車窓には北海道みたいな光景が広がる
朝ごはんを食べ終わると、かなり暇です。
車窓にはひたすら草原が広がっていました。片側が森で、片側が草原という場所が多く、草原には牛や小さな小屋があって、北海道みたいな光景が広がる。
のどかで静かな風景にはかなり癒やされます。
最後尾の車両だと連結部から後ろの景色が見える
ちなみに僕の乗った車両は、一番料金の高い最後尾の車両で、朝になると連結部から過ぎていく線路を眺められました。
連結部は風を感じることもできて、気持ちいですが、隙間から先には地面が見えるので、ちょっとぞっとしますね。
12時10分定刻通りにチェンマイ駅に到着
タイ国鉄はやはり東南アジアあるあるの大遅延がかなり起きるようですが、乗車したTrain 51は定刻通り(若干早く)チェンマイ駅に到着しました。
終点駅ですので、乗客はみな降ります。乗客が降りると同時に、動力車の切り離しや清掃も始まっていたので、ものすごいスピード感です。
すぐに行き先の札も切り替えられ、バンコクに戻るのでしょうか。
チェンマイ駅からチェンマイ旧市街へ歩く
チェンマイ駅は、チェンマイ国際空港と同様、中心部からは離れた場所にあります。
僕は重さ11kgくらいのトランクを引きづりながら、宿泊先のホステルまで1時間以上歩きました。歩くのも面白いものです。
しかし、多くの人は駅で待っているソンテウに乗車します。ソンテウは旧市街まで100バーツで連れて行ってくれるそうです。かなり高い。
西洋系の外国人の人たちはみな、100バーツずつ払ってソンテウに乗っていました。歩いていたのは、自分とドイツからやってきたバックパックを背負った夫婦だけでした。
トランクを持って歩いている自分は、相当おかしな人に見えたと思います笑。タイは道路がぼこぼこなので、トランクを持っているとかなり大変です。
バンコクからチェンマイの鉄道旅で気になること
バンコクからチェンマイの鉄道旅をするにあたり、僕が気になったこと、そして他の人が気にしそうなことをここでまとめてみます。
料金・時間
バンコクからチェンマイへの鉄道旅の所要時間は14時間。料金は、もっとも安い寝台で731THB、最も高い寝台で821THBです。
飛行機に比べるととてつもない時間がかかりますが、料金は圧倒的に安くなっています。陸路だとバスもありますが、バスよりは乗り心地がよくストレスは少ないはず。
食事
僕が乗ったチェンマイ行きのTrain 51には食堂車はありませんでした。
食堂車を探して車内を歩き回っていたところ、乗務員エリアに入ってしまい、軽く怒られました。そのタイミングで聞いたところ、食堂車はないとのこと。
その代わり、売り子さんたちが乗り込んでくるので、食事には困りません。飲み物もお菓子もあります。
僕は1.5Lのペットボトルの水とクラッカーを持っていたので、ガパオライスだけ購入しました。起きている時間はかなり暇なので、お菓子を食べて時間を潰します。
安全面
なんだかんだで一番気になるのが、列車の安全面です。時間がかかっても、食事が食べれなくてもさほど困りませんが、安全面だけは譲れない。
結論としては、安全面には問題はなさそうでした。驚いたことに、車内には監視カメラもあって、24時間録画されています。このカメラからの映像は洗面付近のモニターで見れました。
個人の安全対策として、僕は、
といった対策をしていました。
変な心配をするより、貴重品を置いたままにしないとか、簡単に盗める状態にしないとか、そのへんが大切そうですね。
衛生面
列車の衛生面は、全体的には良好だと感じました。特に、一番高いチケットにしたことが良かったようです。安い寝台や座席はやはり
でしたが、僕の乗った車両は、
でした。ハウスダストアレルギーのある自分でも、何も問題なし。どの寝台でも同じですが、毛布はしっかりパックされています。
トイレに関しては、そのまま線路に流れていくタイプでした。「原始的ー。きたねえー。」と思われそうですが、この方が綺麗です。
だって臭いものが車内にたまらないからです。トイレットペーパーも十分にあり、水もちゃんと流れて、目立った問題はありませんでした。
バンコクからチェンマイの鉄道の予約の方法・おすすめの座席
そろそろバンコクからチェンマイへ鉄道で行ってみたくなってきましたか??
ちょっと気になる!行ってみたい!という物好きな方向けに、鉄道の予約方法とおすすめの座席を紹介します。
チケットはネットから予約できます
タイ国鉄のチケットは、dticketというオンライン発券システムでネットから予約できます。僕は2回タイ国鉄に乗っていて、2回ともこれを使いました。
BangkokからChiang Maiを検索すればOKです。
バンコクのフアランポーン駅の窓口は、常に行列ができている他、座席をゆっくり選べない、言語面での問題などがあるので、おすすめできません。
若干ネットのほうが高いようですが、のんびり、じっくりと決められるので便利でした。
代理店サイトもある
普通はタイ国鉄のdticketで予約できますが、12goという代理店サイトもあります。これだと、
などができます。
値段は同じくらいか、少し割高なので、使う意味はほぼ皆無です。しかし、返金保証や1ヶ月先の予約もできるので、そこがポイントになります。
おすすめの座席:一番料金の高い車両の下の寝台
バンコクからチェンマイ行きの列車を予約しようとすると、座席の種類がたくさんでてきます。そして、それが分かりづらいのでかなり混乱します。
昼間だと座席しかありませんが、夜行だと寝台になるので、寝台のタイプが選べます。
寝台には、
があるわけですが、なんと料金の異なるエアコン車両が2種類あり、これがわかりにくい。
結論としては、料金が高いエアコン車両がいいです。なぜかというと、
からです。料金が低い方のエアコン車両は少し古く、寝台の数も多いので狭そうでした。車内も薄暗く、コンセントは中央付近にしかない。
バンコクからチェンマイへ鉄道で行ってよかった
以上がこの記事の内容でした。
バンコクからチェンマイへの鉄道旅は、とても面白かったです。車窓の景色は美しく癒やされますし、列車を運行させる乗務員の様子も新鮮で見ていて面白い。
乗り心地も想定していたほど悪くなく、チェンマイからバンコクへ戻るときも鉄道にすればよかったと後悔しました(帰りは飛行機でバンコクへ戻りました)。
飛行機での空の旅とは違った体験ができる鉄道の旅、時間さえあればぜひ試してみてはどうでしょうか?まじで面白いですよ。
コメント