独自ドメインの取得というと、Webサイトの公開のイメージが強いですが、独自ドメインを取得してメールアドレスだけを使いたいというケースもありますよね。
といったニーズに答えるべく、本記事では、独自ドメインを取得して、メールのみを使う方法を解説します。
筆者は、個人でドメインを10個以上所有しており、メールサーバーの構築も行ってきました。メールのみを運用できる仕組みや、あとからWebサイトを追加する方法まできっちりと説明していきます。
独自ドメインを取得して、メールのみを使うことは可能
まず、独自ドメインを取得して、メールのみを使うことは可能です。
Webサイトなし・メールアドレスのみはできる
一般に、ドメイン取得=Webサイトの公開という印象がとても強いです。しかし、実際には、ドメインを取得して、メールのみ使うことだってできるんです。
つまり、example.comというドメインを取得したとすると、
といったメールだけの、Webサイトを公開しないドメインの使い方が可能です。
そして、こうした使い方でも、難しい設定はありません。むしろ、Webサイトがない分、維持管理がかんたんになっていると思います。
独自ドメインを取得してメールのみ使うメリット
この記事を読まれている方の大半は、
ビジネス用にブランディングされたわかりやすいメールアドレスがほしい
と考えていないでしょうか?それが、まさに独自ドメインを取得してメールのみ使うメリットです。
メールアドレスでブランディング
独自ドメインを使うことで、メールアドレスのブランディングができます。これはすでに想像されている通りで、
といったメールアドレスの命名ができるため、他の人はメールアドレスを見ただけで、どのお店の何という名前なのかといった情報を思い出せます。
このサイトだったら、info@yaseiblog.orgというメールアドレスを使っています。infoなので、問い合わせ全般という意味で命名しました。
さらに、誰でも無料で作れる無料メールよりも、独自ドメインのわかりやすいメールアドレスのほうが、安心感があるはずです。
メールのみだと格安で運用できる
上記に加え、独自ドメインを取得してメールのみを使うなら、とても格安で運用できるというのも隠れたメリット。
独自ドメインのメールアドレスを運用する費用は、
が目安です。両方あわせても月額200円くらいで運用できちゃいます。
一方、独自ドメインでWebサイトも公開するとなると、
と費用が高くなってしまいます。Webサイトの公開に必要なサーバー料金が高いためです。
メールのみに絞るからこそ、安く運用できるということですね。
メールのみの運用にあとからWebサイトは追加できる?
「最初は独自ドメインを取得して、メールのみ使いたいけど、あとからWebサイトを追加できるのか?」そろそろこんな疑問が出てきそうです。
結論としては、ドメインを取得したあと、初めはメールのみを運用し、必要になったらWebサイトも追加する、ことは可能です。
Webサイトをあとから追加することは簡単
メールのみを運用していた独自ドメインに、Webサイトをあとから追加することは簡単です。手順としては、
の3ステップだけです。
メールで使っているサービスと別サーバーでもOK
そして、最初のステップで用意するサーバーは、メールで使っているものと全く別のサービスで問題ありません。
独自ドメインを取得すると、そのドメインに紐付けるサーバーを設定できるようになります。その際、
をバラバラに設定できるからです。
少し専門用語を持ち出すと、独自ドメインの設定項目のうち、
できるようになっています。このあたりは、契約するサービス・サーバー側のガイドがしっかりしていますので、よく確認してみましょう。
独自ドメインのメールアドレス運用におすすめのサービス
独自ドメインを取得して、メールのみを使う方法を解説しました。
ここからは、具体的にどのようなサービスを使えばいいのか、筆者がおすすめするサービスを紹介していきます。とにかく安いものから、有名な大手サービスまであります。
きっと予算、用途にあったものが見つかるはずです。
お名前メール:とにかく安い
お名前メールは、日本最大のドメイン取得サイト「お名前.com 」のメールサービスです。
一番の魅力は、とにかく価格が安く、2GBのプランで月約87円、20GBのプランで月約105円ととても安く利用できます。
ドメイン価格をプラスしても、1ヶ月あたり200円ちょっとで使える便利なサービスです。
ドメインの取得からメールアドレスの設定まで、流れに沿って行けばかんたんにできるため、初めての方にもおすすめできます。
KAGOYAメールサーバー
KAGOYAのメールサーバーは、共用プラン月額440円〜と格安で利用できるメールサービスです。
KAGOYAは、クラウドサービスやサーバーを提供する会社です。データセンターを保有しています。
定額料金でメールアドレスを無制限に発行できるため、用途別に複数のメールアドレスがほしい場合や、複数人で使うのにも向いています。
迷惑メールフィルタはもちろん、Webメールも搭載しています。費用を抑えつつも、メール専用のサービスを選びたい方におすすめです。
スタードメイン無料サーバー
スタードメインは、Netowlのドメイン登録サイトです。
スタードメイン では、登録した独自ドメインを、無料で使えるサーバーがあります。ドメイン代だけでメールアドレスが使えるため、とにかく安さを重視したい方、1人で使う方に最適。
Webサイトの公開向けのサーバーではあるものの、メールアドレスを10個まで発行できます。ストレージもSSD20GBと多いので安心です。
これなら月額100円台でメールアドレスを使えますね。この無料サーバーの評判・感想は、こちらでレビューしました。
WebArenaメールホスティング
WebARENAメールホスティング は、NTT系列で安心して利用できるメールホスティングサービスです。
本格的なメールホスティングで、アカウント数や容量に応じてプランを選ぶことができます。また、迷惑メールフィルタには、独自のAIシステムが導入されています。
年間91,630円〜であるため、アカウント数が200を超えるなど比較的大きな規模での利用に向けたサービスです。
エックスサーバー
エックスサーバー は、日本シェアNo.1のレンタルサーバーです。Webサイトの公開もできますが、メールアドレスを無制限に作成できます。
ディスク容量が300GB〜と大きいにも関わらず、本来は月額990円〜ですが、今なら月額693円〜で利用できるため、実はコスパ良くメールアドレスを運用できてしまいます。
あとからWebサイトを公開することももちろんできますし、何より情報量が多く使いやすいです。予算に余裕がある方におすすめしています。
Google Workspace
Google Workspaceは、簡単に言うと、Gmailを自分の独自ドメインで使えるサービスです。
普段@gmail.comのメールアドレスで使うGmailを、@example.comのように独自ドメインのメールアドレスで利用できるようになります。
Googleのサービスであり安定性が高く、また、Webメール=Gmailの画面が使いやすいです。Googleドライブやその他のサービスも使えるメリットがあります。
ただ、1アカウント月額680円〜と決して安くないため、Googleサービスを仕事で使う方や、予算を気にしない方向けとなるでしょう。
ドメインを取得して、メールのみ運用はむしろおすすめ
まとめです。独自ドメインを取得して、メールのみを運用するのはむしろおすすめです。
Webサイトを運用しないからこそ、維持管理の手間が最小限になりますし、使うサービスによっては月額200円ほどで独自ドメインのメールアドレスを持つことができます。
忘れてはならないのは、独自ドメインは早いものがちということ。他者に先取りされないうちに、独自ドメインを取得して、メールの運用をはじめて見てください。
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